電子書籍市場におけるAmazon,Sony,Appleの争い
各社の戦略が興味深い、電子書籍市場です。
リードするAmazonが独自仕様を貫くのに対して、Sonyが業界標準仕様で対抗し、さらにAppleまで本格参入します。
AmazonのKindleは、音楽業界におけるAppleになれるのでしょうか。
記事の要約
今年始めから136.2%の拡大、6月には$1400万の売上を記録した電子書籍市場。
売上の大部分はAmazonのKindle。
同社の戦略は「Kindleの本をできる限り多くのハードウェアで入手可能にすること」(Bezos氏)。
巻き返しをはかるSonyは、オンラインストアで売る本をePubフォーマット(業界標準仕様)に対応させる。
つまりSonyの電子書籍リーダー以外でも読める、というオープン戦略をとる。
また、Appleもタブレットコンピュータで電子書籍リーダー機能を提供するとみられており、出方次第でAmazonはそのクローズ戦略を考え直す必要がありそう。
考察
電子書籍業界は「ハードウェアの重要度が低い」ことで、特徴付けられるのではないでしょうか。
iPodと違い、ハードウェアとしての電子書籍リーダーを必要とする人は多くはないです。
ユーザーの鞄の中のスペース争いをするとしたら、多機能で電子書籍リーダー機能を含む可能性のあるネットブックやタブレットコンピュータに負けます。
Amazonはそれを承知で、ソフトウェアKindleをiPhoneやPalm向けに提供しようとしていますが、この時点でiPod—iTunesレベルの垂直統合は不可能です。
垂直統合ができない以上、Amazonはソフトウェア提供者でしかなく、ソフトウェアのみでSony他競合に対して圧倒的な優位性を築くのは難しいはず。
この記事では「Appleがオープン戦略をとれば、Amazonも従わざるを得ない」という論調ですが、むしろクローズで成功する可能性が(少ないけど)ある企業はAppleだけな気がします。
chinneng