第三者的視点からみた事件達 – 書評 – ヒルズ黙示録 検証・ライブドア/大鹿 靖明

書評 | 土曜日 4月 18 2009 2:18 PM | コメント (0) Tags: , ,

ライブドアと村上ファンドを中心にした、六本木ヒルズ物語。

ホリエモンの「徹底抗戦」、宮内氏の「虚構」、他数点読んだが、その中では第三者だけに中立的な意見。

ホリエモンに関しては、
「お金に厳しく、1日5000通のメールを処理するといっておきながら、全く知らなかったでは済まされない。
右肩上がりを演出するために、粉飾でもいいので利益を作るよう下をおいたてた」
という批判はしているものの、
検事総長の退任記念にやり玉としてあげられたこと、宮内氏が横領を隠すための司法取引したことよりはマシなやり方だとしている。
(ホリエモンは「お金に厳しいとはいっても、それは赤字を垂れ流している事業に関して」と他の場で反論している)

さらに横領をした宮内氏に関しても、ライブドアの求心力であり、部下からは慕われていた面を描くなど、一面的にめった切りをするわけでもない。

ただ、ライブドア・村上ファンド両事件での検察のやり方は、情状酌量の余地なく間違ったものとして描かれている。
この本だけでなく、六本木ヒルズ族の罪を描き上げる本を含めても、彼らの敵(検察、ビジネス界の守旧勢力=古いもの)についてよく書かれている文章はほとんどない。
老人が数と権力を頼みに、日本の将来を奪い続けている、という日常的な暴力に対して立ち向かった若者。

少なくともその点でヒルズ族には情状酌量があると思う。